サンフランシスコで学ぶさくらちゃんから、不定期にお便りを頂いています。
とっても興味深い”コンポスト”について、皆さんとシェアさせて頂きます;)
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この間の土曜日は、ずっと気になっていたコンポストのプロセスを体験する機会に乗ることができました。サンフランシスコやバークレーはアーバンファーミングが盛んで、市民がボランティアで農作業に関わったりイベントを通して農業について学んだりする機会が豊富にあります。土曜日は、ヒッピーカルチャー発祥の地であるHaight-Ashburyという地域にあるファームで月に一度開催される無料のコンポストワークショップでした。
コンポストはいくつか種類があって、1つはたくさんの虫が活躍するWorm Compostです。これはコンパクトなので、家の中においてしまっている人もいるそうです。しかしそのブラックボックスを開けると文字通り虫がうようよしています。虫たちは「クリーン・ヴィーガン」だそうで、果物や野菜の食べカスの他、コーヒー豆を挽いた後のカスも良いコンポスト作りに役立つそうです。水分の調整には新聞紙を使います。
もう一つは大きな通気性のある容れ物に積み重ねていくタイプのものです。ここには草木、花も入れることができます。ですが、小指よりも太くて硬いものはコンポストの熟成進行を遅らせてしまうので避けます。長さのあるものは3cmくらいに切り刻みます。いずれは混ざるのですが、初めは緑色の層、茶色い層と交互に積み重ねるのが理想です。層には温度計を刺し、温度が人肌よりも低い場合には一度全て出して空気を含ませてから再び箱に戻すと復活します。コンポストは普段はびっくりするほど臭くなくて、むしろ良い匂いなのですが、もし異臭が漂っている場合は熟成がうまくいっていない可能性があるので、同様に一度空気を含ませることで解決します。このタイプのコンポストもコーヒー豆の挽きカスやお茶っ葉があると良いそうです。
前回までのメールでもお伝えしたかもしれませんが、サンフランシスコの多くの飲食店の持ち帰り用のお皿やカップやカトラリーはコンポストになるものが多いです。これらを含む、街中で発生する「土に還るもの」全ては工場に運ばれ、適温、適量の微生物が管理された環境で超特急で素晴らしい肥料となり、各地の農家に送られます。
このワークショップに参加してから、今までホチキスがついているからと普通ゴミに入れていたティーバッグをコンポストに分類するようになりました。他にも、コンポストになるものは想像以上に多かったです。そして、東京でオリンピックのある2020年までに、東京都や渋谷区といった小規模な地域でコンポストの取り組みが広まったら良いなと思いつつ、コンポストをもらって嬉しい農家さんはどのくらいいるのだろう?と疑問にも思いました。そして、日本の場合農薬や化学薬品を含んだ食品が多いので、それが土壌に還ることは良いのかも疑問です。
食料廃棄率が高く、素晴らしいコーヒーショップの多い東京の資源を集めたらすごい量のコンポストができることは想像に難くありません。なので、今後はどのような過程を踏んでコンポストがここまでサンフランシスコで普及したのかを辿ってみたいと思っています。
この日はその後、ローフードを提供しているとの情報があった自然食品屋さんでお昼を食べました。外国によくある廃れたグローサリーストアのような雰囲気で、初老のご夫婦が小さく経営しているようなのですが、取り揃えているもののクオリティーがすごいというギャップが面白かったです。そんな中でローピザを頼むと、「ここで食べていく?」と聞かれ、一見席がなかったので戸惑っていると「席はあるから、ここで食べて行きなさい」と言って奥に通されました。昭和の食堂みたいな雰囲気だけどなぜか古代エジプト的な彫刻や絵がたくさん飾ってあって、BGMはクラシックのラジオという何もかもがミスマッチなお店でした。そして、休日のお昼時、お客さんは私だけでした。サラダと紫キャベツのザワークラフトが添えられたローピザセットはとっても美味しかったです。スピルリナの入ったグロテスクなまでに緑なマカロンも買って帰りましたが、これも素晴らしかったです。お店を出ると他のお店はたくさんのお客さんでテラス席まで賑わっています。山盛りシーザーサラダ、バケット、ピザ、ナチョス、タコス...そしてなぜか1/3くらい残して行く人たち。なんとなくお洒落な休日を過ごしているように目に映ります。いろいろと複雑な気持ちのまま大きな公園を散歩してから勉強をしに、いわゆる「サードウェーブコーヒー」のカフェに行くと、入り口ではドラッグ服用のしすぎで眠り込んでいる人がいました。
サンフランシスコな1日でした。
コンポストになるものリスト、コンポスタブルなTo Go 容器のリンク、そしてファームの写真を添付します。
Environmental Healthという概念がこちらでは浸透しつつあります。この言葉にすごく興味が湧いているので、またこのようなお便りをするかもしれません。
環境や生活リズムが大きく変わって体調の変化も時々ありますが、クリヤヨガにとっても助けられています。皆様もご慈愛ください!! (こちらではスーパーでネティポットが選り取りみどりです。)
コンポストになるものリスト
http://www.sfrecycling.com/index.php/for-homes/residential-recycling-compost-trash#composting
コンポスタブル容器
http://www.foodbizsupply.com/36oz-treesaver-bio-box.html
http://www.fabri-kal.com/product/greenware-cold-drink-cups/